ニンジン : 11月上旬〜2月下旬
リコピン&カロテンを合わせ持つ高い栄養価が特長。金時ニンジンのような鮮やかな赤人参。御前人参の姉妹品種として誕生しました。生絞りジュースにすると、柿のような甘みに驚きます。加熱しても旨味が増し、鮮やかな色合いが食欲をそそります。
「御前人参」がオレンジ色の西洋系人参に対し、「紅御前」は紅赤色の東洋系人参。
もとから日本にあった金時人参(京人参)と五寸人参とを交配してつくられた新品種。金時人参の味の濃さ、栄養価の高さと五寸人参のつくりやすさの長所を併せ持つ人参である。
きれいな赤色、肌の照りツヤの良さ、そしてカロテン、リコピンの含有量が高い高機能性人参であることが特徴。
一般的に、オレンジ色の西洋人参にはカロテンが、赤色の東洋人参にはリコピンが含まれているが、これら両方を「紅御前」は含んでいる。そのため一般の人参に対し、カロテノイド総量が高い。
肉質が緻密で、ほのかなニンジンの香りがあり甘味も強い。
熱を加えた料理はもちろん、サラダやジュースなどの生食にも適している。 特にジュースは鮮やかな赤色となり、「御前人参」ジュースとはまた違った濃い甘さを味わうことができる。 カロテンやリコピンは脂溶性のため、脂料理やオイルドレッシングと一緒に摂ると機能性の摂取効果が高まる。
いつでも栽培できる西洋系ニンジンに比べて栽培される時期が1シーズンのみとなっている。
郡山では8月上・中旬播種、12月から翌2月収穫。この品種の特徴である根色を十分出すため、生育後半に低温に当てる必要がある。そのため早くても遅くても栽培ができず、適期栽培がポイントとなる。
【名前の由来】
「静御前」から名前を頂いた人参「御前人参」の姉妹品種。「御前人参」よりさらに際立つ紅色のあざやかさを表現し、「紅御前」と命名しました。
【総評】成分は一般的なニンジンと比較して、糖度が約3%高い値、抗酸化力が約1.4倍高い値、ビタミンC含有量が1.3倍高く、それでいて硝酸イオン含量が1割以下と大変低い値となった。
味覚センサーの結果を見ると渋味刺激と酸味が若干低く、塩味については大幅な低さとなった。苦味雑味はその分高い数値であるが、果実に於いてはこの味覚はコクと感じる要素である。
両検査から判断すると、えぐ味や苦味がとても少なく、甘み豊かで後味のコクも良い。とくに噛んだときのえぐ味が少ないので、純粋な甘さを楽しむ事ができる。ジュースにするととてもフルーティな甘さを楽しめると思われる。